日曜日, 4月 25, 2010

アルトサックスのエンドプラグを製作しました。

先日W様のアルトを無事にお渡しできました。
その際に、欠損して(元々?)無かったエンドプラグをグレナディラ材で製作し、さしあげました。

うん、シンプル。

これでネックジョイントのソケットと、オクターブキーを保護します。

日曜日, 4月 18, 2010

ねじが・・・ 3

前回製作した治具は
このように支柱を挟むようにして使います。


とっても便利!

治具の円柱部分のセンターに目的のサイズで穴が開けてあり、
穴に倣ってドリルを通せば、キーポストに真っ直ぐに穴が開くのです。

ドリルと雌ねじのタップ立ての工程は旋盤上で行います。

次に、穴が開いただけではキーを組み立てられませんので、
キーポストとキーのパイプが当たる部分の平面を削り出します。




このように削れました。
よく切れる刃物と綺麗な平面は気持ちのいいものです。

摩耗したキーの方も同様に平面にします。 キーが遊ばずにド真ん中に来るよう摺り合わせながら・・・。

んーキレイ

芯金も新たに製作し、組み立てるとこのようになりました。
普通に組みたった状態になりました。
これで完成です。

元の状態と比べると歴然です。

この修理のために、他に工具を3つ、工具を作るための治具を1つ製作しました。

水曜日, 4月 07, 2010

ねじが固着したサックスネックの支柱を修理する 2

取り外した支柱を元の位置にハンダ付けしました。

さて、芯金を通す穴をあけるのですが、
卓上ボール盤では2つの支柱に2つの(しかも経が違う)穴を、
正確に直線上に 正確な角度(直角)で開けることはできません。
そこで木工などで使うハタ金を流用し、このような治具を作りました。



どのように使用するのかは次回。

火曜日, 4月 06, 2010

ねじが固着したサックスネックの支柱を修理する

大変お待たせしているW様からご依頼の古いアルトサックスの修理内容の一部です。



ネックのオクターブキーが芯金ねじの強固な固着で通常の方法で分解できません。見れば以前修理が行われた時にも固着を分解するために削り取った様な形跡があります。
すり割りまで無くなっていてドライバーも入りません。

大変希少な楽器なのですが・・・
泣く泣くこのように分解しました。方法はご覧のとおりです。






割愛しますが、 これがこのようになります。右側の球体が新規に作ったものです。
旋盤と100円ショップの穴あけポンチで制作しました。
まだ芯金を通す穴が開いていません。
もともとあった雌ねじも、芯金に合わせてねじを切りなおすため埋めました。
この後、オクターブキーが正しく組み立てられるように加工するため、いくつか道具を作ります。
道具を作るための道具も作ったり・・・。


ねじの固着は、長年点検をしていない楽器などによく起こり、(学校備品などによく見受けられます。)
キーや芯金の曲がり、サビ、オイルの固化などが原因になります。
修理にも時間がかかり、代金も高額になります。
最悪、支柱にミゾを切ったり芯金ごと削る様な大修理になりかねませんので
定期的に注油やサビ落とし等のメンテナンスされる事をお勧めいたします。